バンコクからの帰国

出国審査後のモニュメント@スワンナプーム国際空港

スワンナプーム国際空港の出国審査後に撮ったモニュメントの写真.

 まだバンコクに行って3か月程度だったのですが,やんごとなき家族の事情というやつで一時帰国しました.日本に入国まで・隔離期間はどうなのかの記録を残しておく意味で認めておくこととします.

 7/6の夜に珍しく連絡がきたと思ったら…こりゃまずいじゃん,ということで家族全員で速攻一時帰国のお願いを上司にする.でもってやらんとならんことをいろいろとリストアップ.帰国準備~北海道に戻るまでの履歴を時系列に並べるとざっとこんな感じです.奥さんに感謝.

 パスポート,医療保険証書の持参

 パスポートは身分証明書で必要になるのですぐにわかるとして,医療保険証書はタイへの再入国の際に必要になるので,PDFにスキャンしたものと紙媒体を確保しました.

国際線手配

 会社の事務に頼んで7/9(金)夜のNH850に仮予約をしてもらいました.

PCR検査

 一応予約を仮押さえしてもらった段階でPCR検査の予約をサミティベート病院で手配.帰国にむけて動き始めた段階では,まだタイでのコロナウイルス蔓延がさほどでなく,インドネシアで駐在員の一時帰国が検討され始めたくらいの状況だったので,サミティベート病院でのPCR検査の予約はすんなり取れました.この記事を書いている段階*1だと非常に混んでるようで,今だと先にPCR検査の予約をとってから国際線の手配をしたほうがよさそうです*2

www.samitivejhospitals.com

 うちは7/7の朝一で電話したところ,10:30頃に受けられることとなり,時間休をとって検査してきました.なお,タイでの検査は喉と鼻に綿棒を突っ込まれる形式がデフォルトらしく,子供にとってはなかなかにつらいようです.

www.samitivejhospitals.com

 もちろん家族全員結果は陰性でした.陰性の旨を報告して,航空券を正式に手配してもらいました.もらった陰性証明書は飛行機搭乗時/日本入国時に必要なので必ず忘れないようにしましょう.あとは陰性証明書は厚生労働省フォーマットで発行してもらいましょう.日本人を相手にする多い病院では対応してくれると思いますし,予約時にあらかじめ「一時帰国で日本に入国する」といえば対応してくれると思います.

www.mhlw.go.jp

東京での隔離先の確保,移動手段の確保

 2021年7月現在だと,タイから入国する場合は3日間は国指定の施設で強制隔離,残り11日を自主隔離とする必要がありました.日本の数え方だと,日本に到着した日を0日目としてカウントするので,以下のようなスケジュールと相成りました.

  • 7/10(土)~7/13(火): 国指定の施設で強制隔離
  • 7/13(火)~7/24(土): 自主隔離
  • 7/25(日): 自主隔離解放

 ということで,自主隔離施設を手配しないといけません.ここは奥さんにお任せして*3,物件自体は高井戸になりました.ケチったのもありざっと15万円くらい(羽田空港→高井戸の片道送迎付き)で済みました.隔離中とはいえ平常営業なわけで,

  • わしがタイに向けてオンライン授業をやる
  • 子供2人もタイからオンライン授業を受ける

ということで,間取りが狭いとにっちもさっちもいかんわけですね.ということで物件確保*4

realestate.co.jp

 公共交通機関を使わずに移動できるところ*5だったら自主隔離施設を確保せずとも移動できたのですけど,あいにく北海道まで移動せねばならず公共交通機関を使わない選択肢はなかったのでやむなく隔離という名の足止めを食らうことに.この辺はぜひ改善してほしいです.

入国に必要な申請書類等の準備

 まずは必要なアプリを奥さんとわしのスマートフォンにインストール*6.当時は,

  • Overseas Entrance Locator
  • MySOS
  • 位置情報を有効化
  • COCOA

をインストールする必要がありました.今*7ではOverseas Entrance Locator は不要のようです.とりあえずインストールのみ.

www.mhlw.go.jp

 書類の一つとしてが必要だったのでWebから入力.QRコードが発行されるので,スクショと紙媒体に印刷.なお電話番号はなくてもいけました.

www.mhlw.go.jp

 加えて誓約書も紙で印刷*8して書きます.

www.mhlw.go.jp

 これら書面を記載するには自主隔離先の確保や航空券が必要なので,自宅から空港に移動する前で十分です.

日本へ移動

 バンコクの現在の住処からスワンナプーム国際空港までBoltで移動.高速料金とチップ込み,スーツケース6つ積み込みで500THB(2000円程度)でした.東南アジアといえばGrabがメジャーですが,こちらのほうがお安いことが多いです*9.現金払いなのが難点かとも思いますが,2/3程度で抑えられるのはよいです.

bolt.eu

 行く前にタイ航空のラウンジ*10に入り,適当に晩御飯がわりにいろいろ食べて,搭乗時刻になってラウンジから出たらファイナルコールがかかっておりました(汗).飛行機搭乗後は健康カードや通関の書類を書いたらひたすらに寝てました.

www.forth.go.jp

日本へ入国

 7/10(土)の05:30に日本に着きました.ここから入国です.ひたすらに流れ作業なので何をやったかあまりはっきりと覚えていないのですが(写真撮影禁止),

  • PCR検査陰性証明書の提出
  • 唾液PCR検査
  • 健康カードの提出
  • 誓約書の提出
  • スマートフォンへのアプリのインストールの確認
  • 質問票のQRコードの提出

ということをやりました,たぶん.

 でもって一通り上述のことが終わった後は,唾液PCR検査の結果が出るまでは入国できず,使っていない航空機の搭乗口で待たされます.唾液PCR検査が陰性だったら番号を呼ばれるのですが,眠気もありそれがどこぞの学校に合格した通知のように聞こえましたね(笑). 番号が呼ばれた後は,国により3日間の隔離のためバスに搭乗.健康カードを提出した段階で,トリアージよろしく緑色の大きな短冊を渡され,それにより国の施設に何日隔離するかを識別してたようでした.

アパホテル横浜ベイタワー

 でもってバスで連行された先はアパホテル横浜ベイタワー.現在は国の帰国者一時隔離施設として運用しているようです.

www.apahotel.com

 到着後,家族4人が入れる部屋はないといわれてしまいました.今回は1人(私)+3人(妻子)で別れるということで対応しましたが,母+大きい子3人で一時帰国というパターンだとどうなるんでしょうね.

 ご飯ですが,アパホテルではひたすらに(タイの隔離ホテルと同じく)弁当でした.十分おいしかった気がします.14日ここでもよかった気もします(笑).ただ,Wi-fiがぜんぜんダメだったです.遠隔授業にはおそらく支障はなかったのでしょうが….あとは最終日に唾液PCR検査があり,それがnegativeなら晴れて退出可能になります*11

 景色が良かったのは精神衛生上はよかったでしょうか.右がみなとみらいのコスモワールド(でよかったっけ)の観覧車です.

アパホテル横浜ベイリゾートからの景色

アパホテルからの景色

アパホテル羽田空港→高井戸

 アパホテルで現地解散ではなく,羽田空港に移動してからそこで解放という流れでした.その後,手配していた送迎業者に来てもらい高井戸の隔離施設に到着しました.

 事情が事情だったので,日本のSIMを手配せずに日本にやってきたのですが,送迎業者と連絡をとる際にちょっと手間取りました.日本での携帯SIMがない場合は,Skypeかをインストールし適当にチャージ/LINE Outで適当にチャージし,無線LANをつかむところで通話すれば連絡がとれます.ここで気づいたのですが,Skypeで050番号がとれるようになったのですね.というわけで電話を受けられるように番号取得.

自主隔離中

 物件は広さは想像していた通りでしたが*12,自主隔離ということで,ご飯を買いに行く以外はひたすらに待機.ただネットショッピングは自由にできたので,ここでChrome Book を衝動買いしました(?).さすが東京,北海道とは雲泥の差でばんばんものがやってきますな.

 あとは,OELやMySOSでの位置確認が1日1回やってきていましたが,オンライン授業中だと出るわけもいかず,ビデオ通話に出れなかった時には,アプリを立ち上げて位置情報を通知してました.

  • 健康状態報告: メール
  • ビデオ通話: MySOS
  • 位置情報通知: OEL

とまあ複数のアプリをつかって報告しなければならない面倒さはありましたが,現在はMySOSに一本化されたようで改善といえるでしょう.

羽田空港への移動

 無事に自主隔離を終え,羽田空港までの移動…スーツケース6つを高井戸から羽田空港までもっていくのはしんどい…ということで今回は nearMe.を使いました.

nearme.jp

 初回ということで家族4人で4500円程度(高速代込み)で移動できました.スーツケース6個ということでハイエースがやってきて,相乗りもなくハイヤー感覚で移動できました.難点は,休日だとチャットの応答がないというところでしょうか.実際に来るまでどぎまぎしてました.

羽田→千歳

 マイルの特典航空券で移動しました.あとはスーツケースを運ぶのが面倒なので快速宅空便を羽田ANAの預け口で依頼しました.私と奥さんがSFCだったので6個まで1個1000円で配送できました.ただ預け口で6枚伝票を書くのはなかなかに視線が痛かったです.

www.ana.co.jp

コロナワクチンの接種

 タイではデフォルトがシノバックかアストラゼネカで選択の余地がなく*13,一般市民がファイザーやモデルナを打てる状況ではありません.上述のサミティベート病院で「モデルナワクチンが1回1650THB(5500円くらい)で打てます,10月から12月,7月1x日 13:00に予約開始」という案内が来ると2~3分で売り切れる(?)状況でした.

 職務的にも「コロナワクチンを打っていないと職場に入れない」という縛りが入ったので日本で2回は無理にしても1回だけでも打っていこうとしてました*14

 タイでもようやく日本人向けにアストラゼネカを摂取する動きが出てきたようですが,今のところは高齢者(60歳以上)向けで,年齢が下の層に降りてくるまでにはまだ時間がかかりそうで,日本の状況はタイから見てると恵まれている状況だというのが個人的な感想です.

www.th.emb-japan.go.jp

 そんなこともあって,地元の市役所*15に聞いてみると,接種券をあっさり発行してくれて,2日後に集団接種の会場を予約することができました.その後,なんだかんだで2回目も打ってからタイに戻ってこれることになりました*16

費用

  • サミティベ病院のPCR検査: 18,000THB=63,000円
  • バンコク自宅→スワンナプーム空港 500THB=1,750円
  • 自主隔離施設 150,000円
  • 自主隔離中の食費 50,000円くらい(不確か)
  • nearMe.4,500円
  • 羽田→千歳 0円 (まともに買えば100,000円くらいかなあ)
  • 快速宅空便 6,000円
  • 北海道内移動費 2,000円

ざっと300,000円,札幌→千歳込みであれば400,000円くらいはかかりそう.

終わりに

 よほどでないと一時帰国をする気はなかったのですが,そのよっぽどということで今回は一時帰国しました.でもこの状況下,よっぽどでなければ国境を越えた移動は時間も食われるので避けたほうがよいでしょう,というのが個人的な感想です.

 

 

 

 

*1:03/Aug/2021

*2:それだけ一時帰国される方が多いということでしょう

*3:在宅勤務だったので

*4:聞く限りでは一時帰国.comを使ったとか?

*5:レンタカー,どなたかのお迎え,ハイヤー

*6:子供はスマートフォンがないのと親がいるので不要

*7:15/Jul/2021に変わったようです

*8:紙への署名が必要

*9:まだタイでサービスを開始したばかりで,Boltへの上納金が抑えられてるとかいないとか

*10:ガラガラ

*11:positiveだったらそのままホテル待機なんでしょうか

*12:ただし築古のせいか排水溝?から湧き出てくる匂いに参った

*13:いわゆる私の現地勤務先の職域接種では,どちらのワクチンがくるかわからないとのこと

*14:ワクチンパスポートの発行には問題があるのですが

*15:以前住民票があったところ

*16:既成事実を作ってごり押ししたとも言います