タイの郵便局から日本に引っ越し荷物を送ってみる (2023年版)
前書き
どうやら無事に(?)出向の2年間の任期を終えてお役御免となることと相成ったので,3月末にはタイから戻り本務先に復帰することとなりました.というわけで家族引っ越しなのですが,さてどう送ろうかという話に.
もちろん帰りの飛行機には上限いっぱいまで荷物を持ち込むつもり*1なのですが,それでもタイで増えた荷物もありさすがに飛行機持ち込みだけではしんどい量なので*2,さてどうしたものかということで検討しました.なお,すぐ必要になりそうなものは飛行機持ち込みの荷物として,急がないものをどう送るか,という実際の例です.その前提でお読みください.
引っ越しというタイトルにはしてありますが,タイの郵便局からEMSや航空便を出すときにも利用できるかなあと思います.
荷物量
とりあえず家族持ちにしては少ない量のようです.なお,箱は日本からタイに来る際に日通の単身パック(セルフパック・コンビで15箱輸送)
を使ったのでそれを再利用しています.
- 51cm×51cm×40cm(Mカートン) ×4箱
- 26cm×51cm×40cm(Sカートン) ×2箱
1箱当たりはだいたい25kgぐらいの容量でした.
業者選定
さて,バンコク界隈でのフリーペーパー*3を適当に漁って候補をピックアップすると:
日通
佐川急便
くらいかなーと思います.
うちの場合は,だいたい送る荷物の量がわかってたので,日通はWebで大雑把にお値段がわかるのがよいですね.最初は日通で頼もうとしていたけど,人気らしく出荷したい時期*4はもう予約を受け付けてないとのこと.他はざっくりと荷物の重量と容積を伝えると見積もりをしてもらえます.パッキングサービスはいらない*5しなーということで,別件で配送に使っていた ThailandPost (タイの郵便局)を使うことにしました.
梱包
荷物を詰めます.なお,中に何を詰めたかはきちんとメモを取っておく必要があります(郵便局の伝票を書く際に中身を記載する必要があります.これは日本からタイに荷物を送るときと同じ要領でよいです).この辺には奥さんに多大なるご協力をいただきました.
ThailandPost の使い方
なお,以下は船便(Surface)前提のお話になります.
運賃の見積もり
船便は容積と重量で運賃が決まります.ただし60cm×60cm×60cm以下の容積であれば単純に重量で決まってきます.どのくらいの重量になるかを確認したうえで,運賃の見積もりは以下のURLでできます.Google Translate をかければちゃんとした日本語で読めます.
以下は,重量を25kgとした場合の配送例です.
送信先を Japan, 重量(フォームではグラム単位なので注意)を入力すると,EMSと航空便の見積もりが出てきます.船便(Int'l Parcel-SF 1)の場合は箱のサイズも入力する必要があります(please specify dimensionをクリック).箱のサイズを入れると,こんな感じで見積額が出てきます.
ってなわけで大まかには輸送運賃の見通しがついたので,次はどう運ぶかです.
ピックアップサービス
ThailandPostではピックアップサービスもやってくれるようで,LINEから予約できます.やり方は:
- LINEで友達に ThailandPost を追加する
- スマートフォンから ThailandPost の LINEのトークにアクセスし,下に出てきているメニューから,中央のトラックのマークをタップ
- ピックアップ日を指定(言語変更はグレーアウトされてるイギリス国旗をタップ)
- 荷物の詳細を埋める
上の画面でトラックをタップすると,ピックアップ日(1週間先まで)を指定される画面に移動します.グレーになっているイギリス国旗のマークをタップすると英語で表示されるようになるので,タップしてピックアップ日を指定,Pickupボタンをタップすると次の画面に遷移します.ここで自分の情報や荷物の詳細,ピックアップの時間を入れます.ただし,荷物の詳細を指定するにも適当な選択肢がなかったので,発送者の住所を書く欄に「International Surface」「荷物の個数」「荷物のサイズ」「荷物の重さ」を英文で入力し,荷物の詳細を入力するところでは,荷物はBox-F,送り先は全部自分にしておきました.なお,位置情報を求められますが,住所さえきちんと入力できてれば不要です.
受け付けられるとSMSが飛んできて,ピックアップの受付状況を把握することができます.ステータスが「Confirm」(Google Translateを介した結果)になっていれば大丈夫です.
ピックアップ
14:00~15:00のスロットで予約したら,数回電話が来ました.とりあえず「English speaker, please」として英語で意思疎通できるようにしてから,
- 荷物の詳細 (個数と容積と重量を伝える)
- すでに梱包済みであることを伝える*6
- 支払いは郵便局のカウンターで行うので,ピックアップのトラックに同乗させてほしい
と伝えたところ,無事に屋根付きハイラックス風の車でピックアップに来てもらえました.荷物の量があると思われたせいか,2人でやってきてくれました.まあ15:00近くにきたけどスロット内だったのでそこはマイペンライでしょう.同乗させてもらって連れていってもらった先はプラカノン郵便局でした.
郵便局
車に一緒に乗っていた人に郵便局のカウンター近くまで荷物を運んでもらえました.でもって,受付機で受け付け待ちの紙をもらい少々待って,窓口の人に荷物を Surface で送りたい旨を伝えます.パスポートの提示を求められるので見せて,Surfaceの伝票をもらいます.でもって今回は6個あったので6枚書く必要がありました*7.伝票には,送り元と送り先,内容物,内容物の価値,内容物のカテゴリー,コメント,署名を記入します.
- 内容物の価値は2000バーツ
- 内容物は梱包時にメモをとっておいたものを参考にして記載
- 内容物のカテゴリーは「moving package m/n」
- コメントは「Unaccompanied package」(別送品の意)
としておきました.
書き終わったら,伝票と箱を梱包する窓口に持っていき,ガムテープをより頑強にしてもらい,最後にロープをつけてもらいます.箱の大きさによりますが1箱当たり15バーツ~20バーツです.
梱包する窓口での作業が終了後,再びカウンターに行き,1個1個重量を量られて配送料が決まります.全部の配送処理が済んだ時点でお会計です.支払いにはクレジットカードやVisaデビットが使えます.
結局,送る荷物は,郵便局の査定では以下のようになりました.20kg以上であれば1kg単位で課金されるロジックでしょうか:
- 23.78kg (30cm×40cm×50cm), 運賃3070バーツ+ロープ代15バーツ=3085バーツ
- 23.44kg (40cm×30cm×55cm), 運賃3070バーツ+ロープ代15バーツ=3085バーツ
- 23.98kg (50cm×50cm×40cm), 運賃3070バーツ+ロープ代20バーツ=3090バーツ
- 23.58kg (50cm×50cm×40cm), 運賃3070バーツ+ロープ代20バーツ=3090バーツ
- 22.61kg (50cm×50cm×40cm), 運賃2970バーツ+ロープ代20バーツ=2990バーツ
- 27.55kg (50cm×50cm×40cm), 運賃3480バーツ+ロープ代20バーツ=3500バーツ
合計では18840バーツ(今のレートだと75000円くらい)になりました.他の運送業者さんと比較すると一番安く抑えられたんじゃないだろうかなあと思います.
なお,船便だと3か月くらいかかるという話です.また,郵便局の人に話を聞く限りでは,バンコクから出ていくのに1週間くらいかかるようだとのことです.とすると3か月まではかからんのではないかなあとも思うのですが,これは待て次号!というところでしょう.
荷物追跡
Surfaceに限らず,ThailandPostで送った荷物はここで追跡できます.伝票番号を入れてのブックマークができないのはイケてないと思います
Surfaceの場合は,伝票の右上のバーコードの下に書かれている「CS」で始まり「TH」で終わるコードを,全部(=CSとTHを含めて)入力するとOKです.
まとめ
日本からタイに荷物を送るときは,比較してみて日通が一番安く済んだのでそれを選んだわけですが,タイから日本の場合だと少量だったら宅配業者を頼むよりも郵便局から送ってみるのもよいかなと思います*8.また,Air(航空便)やEMSで送るときも,数がある場合はThailandPost のピックアップサービスを利用して送るのがよいと思います.電話とかはタイ語が最初に来るのでどうしてもおののいてしまうのですが,電話口でも英語で対応してくれますし,全体を通して十分満足できるサービスだったと思います*9.
到着
プラカノン郵便局からの送信日は11/Marだったのですが,どうやら05/Aprに日本での通関処理が終わり,北海道までは郵便局のゆうパックで08/Aprに到着しました.結局1か月かかりませんでした.
注意する点として,郵便局に転居届を出している場合は,日本国内では郵便局により配送されるため転送先に荷物が到着してしまいました(Unsuccessful Delivery はその意味).このため,郵便局に転居届を出している場合は,必要に応じて帰国後速やかに郵便局に転居届を無効にする旨連絡するとよいと思います.また,関税云々という話もありませんでした.
別件で送ったに荷物も1か月と少しで到着し*10,概ね1か月程度とみておけば問題なさそうです.
参考文献
今回のケースにとても参考になったblogでした.
*1:TGに搭乗予定で,奥さんと私はSFCなので,50kg+50kg+30kg+30kg=160kg(個数制限なし).NHだったら23kgの箱/ケースを10個持ち込めたのでかなりなダメージ.おまけにTGは4月30日でバンコク~新千歳線を運休するみたいだし,夏ダイヤ切り替えと同時に運休してくれー
*2:うちは引っ越し荷物はかなり少ない方ですが,それでも
*3:これも最近はWeb化されてきてるみたいですね
*4:3月末はやっぱり混みますよね
*5:パッキングはいらないからといって安くなるわけではないらしい
*6:時間さえあれば,郵便局に持っていけばやってくれるんだろうか?
*7:一番だるかった作業かも
*8:日通シングルパックだったら2パック(5個から8個,ただし最大重量は20kg)で34500バーツ(2023年3月)
*9:とはいえちゃんと荷物がついてからですかね