タイでの現地生活準備(お金編)

 突然海外派遣を命じられたら何をやったらわからないケースも多々あるかとも思います.ある程度は組織側でサポートしてくれるものもありますが,こちらでやらなきゃならないこともあるので,私の場合をケーススタディとして記録を残しておきます.

子供の小中学校

学校の選択

 タイの公立学校に通わせようとすると,タイなのでタイ語で教育ということになりますので,意思疎通*1にどうしても問題が生じるだろうなということで,選択肢は日本語が使える学校に絞られます*2

 うちの場合は北海道住みで幼稚園と小学校の子供がいますが,幼稚園は私立*3に,小学校は市立の学校に通っていました.

 せっかくバンコクに行くんだからインター*4でもいいんでないかとも思いましたが,どのみち日本に戻るからということで,長男はバンコク日本人学校に通ってもらうことにしました.日本の小学校にならった教育課程で教育してくれるようで,帰国した際にも日本での教育に速やかに適応してもらえればという意図があります.

www.tjas.ac.th

 幼稚園はいろいろ選択肢がありましたが,住処のそばで徒歩で通えるということでSP幼稚園にしました.加えて,教育方針がしっかりしていたというのが理由としてあります.検討した幼稚園としては

とまあいろいろありましたが,なんだかんだで住むところとの近さが決め手になったというところです.

費用

 必要となった学費は:

  • バンコク日本人学校(入学金+1学期授業料) 160,000+58,400 = 218,400THB
  • SP幼稚園(入学金+1学期授業料) 28,500+79,400 = 127,900THB
  • 合計 346,300THB = 約1,180,000円

 加えて現地にn年間住むとなると住居契約もいるわけで,住居のデポジット+1か月分前家賃で3か月分の家賃*5が必要となります.

 住居契約の費用,入学金と1学期分授業料はすぐ必要になるとわかっているけど,こんな大金を手持ちで持ち込みたくないしなあ,ということでお金をどうタイに持ち込むかが結構な課題となります.また,お給料が入っても*6おろせないとなると死活問題になります. 

お金

 そんなでとったソリューションは以下のような感じです.

日本の口座

 以前にソニー銀行の口座を作っていたので,職場の給料振込口座をここにしました.万が一現地口座がうまく開けなくてもタイバーツを引き出せるようにするためです*7

moneykit.net

 こんな記事があったので,タイバーツの引き出しには問題ないだろうということで,お金がうまく調達できなかった際のバックアップとして確保しておきました.

blog.moneykit.net

現地口座

 給与がタイに居ても日本円建てで日本の口座に支払われるということだったので,現地口座ということでMUFGのクルンシイサービスを利用して仮口座を作り,現地で銀行に出かけて正式に口座が開設されました.ちなみに正式開設される口座は Krungsri Thai Saving Account というものでした.

www.bk.mufg.jp

www.krungsri.com

 できたVISAデビット兼キャッシュカードはこんな感じ.

 また,現地では mee tae dai 口座を作りました.日本での貯蓄預金*8のイメージで,利率が優遇されてます*9.キャッシュカードが発行できるかはわかりませんが,タイでは土日も窓口は開いているので,引き出し等は通帳とパスポートを持って行けば,曜日を問わず窓口で引き出し可能です.

www.krungsri.com

 なお,銀行口座に TAX ID を紐づければ20,000THBまでは利息が無税です.銀行にパスポートと TAX ID と紐づける通帳を持って行けば手続きしてくれます.

www.rd.go.th

 なお,現地で口座を正式に開くときに Krungsri Mobile App をインストールするよう提案されます.スマートフォンアプリさえあれば,口座間の資金のスイッチや振込が簡単にできます.振込したときには自動でスクショを取ってくれるので,便利です*10

海外送金

 現金の日本円→タイバーツへの通貨交換はWiseを使ってやることにしました.日本在住時代に海外送金をやる場合はマイナンバーカードによる本人認証が必要です*11.私の知る範囲では手数料が最安*12でした.スマートフォンアプリもあります.普段生活費をタイバーツ建てにして現地口座に送金する際に使っていますし,またタイの住処の大家さんに手付金を打つ際にWiseを使いました.

https://wise.com/

 なお,仮口座の際にも送金はできますが,Wiseを使った場合は直接タイバーツ建てでは送金できず,USD建てのSWIFT送金*13でないと仮口座への入金を受け入れてもらえません.子供の学資のために現金を前もって送金しておく必要がある場合にはこの点に注意が必要です*14

クレジットカード

 krunsgri で作ったキャッシュカードにはVISAデビットがついているわけですが,いちいち通帳に使った額が印字されて通帳がすぐになくなるのがうざったいということで,クレジットカードを契約しました.上述のアユタヤ銀発行のVISAプラチナです.なお,預託金さえ預けておけば*15,その90%が限度額で使うことができました.パスポートとアパートの住居の証明と預託金があればワークパーミッションがなくとも特に問題なく発行されるようです.

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VISAプラチナ(アユタヤ銀発行)

 そんな感じで,現在はうまく回せている感じです.タイでは,タイで生産されたものを買うかぎりにおいては物価は安いのですが,輸入品となると途端にお高くなるのがナニですな.

 

 

 

*1:先生と子供の間だけでなく,先生と保護者の間も

*2:私は片言の英語,奥さんはタイ語の日常会話レベル

*3:地元に公立の幼稚園はない

*4:インターナショナルスクール

*5:現地日系不動産屋の相場らしい

*6:うちは円建てで入る

*7:結局VISAデビットによる直接タイバーツの引き出しはやったことがありませんでしたが

*8:って今でもあるのかな

*9:普通預金で0.25%,この口座は1.0% 2021/09現在

*10:タイでは銀行口座の通帳に誰からの振込か明記されないので,お金を振り込んだらメールで別途このスクショを送る必要がある場合が多い

*11:おそらくタイに行ってからでも本人認証はできるっぽいけどどうやるかは知らない

*12:1,000,000円を振り込む際に8,000円程度

*13:私はUSD建てでタイ仮口座に振り込みましたが,日本円建てでもいけるかも?

*14:MUFGの窓口で海外送金しておけば問題ないのですが,札幌まで行くのはめんどくさかった

*15:普通預金に入れておく形